日本ミシュランタイヤ事業開始の地、群馬県太田市に本社移転を完了産官学連携で「群馬から世界へ」発信するビジネスを
~2024年問題の解決を目指す、ぐんまの運輸デジタルイノベーションも始動~
「すべてを持続可能に」を企業ビジョンとするミシュランの日本法人である日本ミシュランタイヤ株式会社(本社:群馬県太田市、代表取締役社長:須藤 元、以下ミシュラン)は、2021年12月に発表したとおり群馬県太田市に本社を移転し、2023年8月1日に登記を完了いたしました。旧本社である東京都新宿区のオフィスは縮小し、群馬県太田市に機能を統合します。今後は、産官学連携を図りながら更なる価値創造を進めてまいります。
新本社住所:〒373-8668 群馬県太田市植木野町880
※新宿,名古屋のオフィス住所は変更ありません
本社移転日(登記日):2023年8月1日(火)
従業員業務開始日:2023年7月3日(月)より順次
参考資料:(2021.12プレスリリース)機能統合および本
社移転のお知らせ
ミシュランはこれからも「People(人)」「Planet(地球)」「Profit(利益)」の3つのPを柱に事業を推進してまいります。
Planet(環境に配慮した活動)
- 「2050年には100%持続可能なタイヤを生産する」という約束の実現に向け、ミシュラングループはPyrowave、Enviro、Carbiosをはじめとする革新的な企業と連携してサステナブル材料の開発を推し進めています。また、タイヤ全てのライフサイクル(設計・製造・輸送・使用・リサイクル)の環境負荷低減に取り組んでいます。日本でも、100%持続可能なタイヤの実現のための先行開発や環境負荷の少ない持続可能な物流など、グループの取り組みを推進しています。
- 本社となる太田サイトは、環境の観点から既存建物をそのまま活かし、社員の創造と革新の場となるコラボレーションスペースを創設いたします。このスペースのデザイン・設計・建設は、群馬県太田市の石川建設が率いるオール群馬企業から成る「群馬WOOW」プロジェクトチームが手掛けます。構造となるコンテナは全て群馬県で製作することで、運搬時のCO2排出量を極力抑えます。また、建材は再利用しやすいものを採用します。たとえば、一般の建築で使用される石膏ボードはクロスや塗料で仕上げるため再資源化が困難ですが、今回は石膏ボードを素地のまま使用するか、石膏ボードの代わりに断熱材をシートで覆い、上から木版をすのこ上に固定する方法を採用することで再資源化の実現を予定しています。
People(人の共生・コラボレーション)
- 新たなコラボレーションスペースは、「集う・アイディアが生まれる」をテーマに、異なる知見を持つ社員が自由闊達に知識を増幅し、社会に貢献するコミュニティベースです。「サステナビリティ」、「コラボレーション」、「ABW(注1)」を具現化するこの場は、11月に建設着工、2024年4月に竣工予定です。
- 社員の自主性と生産性向上のため、オフィスへの出社日数は、本人とマネージャーによる協議で決定しました。これは、「ライフ」を楽しみながら「ワーク」を最大化するミシュランの革新的な試みです。出社日数の指示を会社から社員におろす「ルール化」ではなく、社員自らが考え、マネージャーと自律的で自由な働き方を決める責任感を伴うプロセスでもあります。その実現のため、東京からのシャトルバス運行や就業時間特例など、さまざまな福利厚生を適用します。
- ミシュラン本社フランスのグランゼコール(注2)や、群馬県内をはじめとする国内の大学からインターンとして学生の受入れを行います。
- 地域貢献や次世代育成の一助として、地域の子供たちの学習支援や学校への講師派遣などのボランティア活動を積極的に進めます。
▲太田自動車大学校でのボランティア活動:タイヤの基礎知識や空気充てん作業で安全を確保するための技能講習を行っている
Profit(サステナブルな貢献のための利益創造)
- 従来のタイヤビジネスにおける貢献はもとより、2023年8月1日より、群馬県下の物流企業である美松運送、車両動態運行管理のトップランナーであるドコマップジャパン、群馬大学とコンソーシアムを組み、ぐんまの運輸デジタルイノベーションの取り組みを開始しました。この取り組みはDXの力で物流業界の2024年問題(ドライバーと輸送力の不足)の解決と、環境にやさしく、荷主に選ばれる運送事業を目指すもので、産官学連携事業として2023年度の県のデジタルイノベーション加速化補助金を活用します。(テーマ名:持続可能な運輸業界の実現に向けたぐんまの運輸デジタルイノベーション ~生産性の向上・環境負荷の軽減・稼働停止の最小化~)
- 2022年4月には、太田サイト内に積層造形技術の普及と発展を目的とした、金属積層造形「ミシュラン AMアトリエ」を開設しました。技術推進を図るGAM(一般社団法人 群馬積層造形プラットフォーム)は着実にメンバーを増やし、「群馬から世界に」発信する革新的技術の検討を進めています。また、今年4月にはドライビングシミュレータをコアにしたエンジニアリングサービスを提供するS&VLとの協業も発表し、ますますオープンイノベーションの拠点として発展します。
▲タイヤや車両運行管理をDX化し、生産性向上と環境にやさしい運送に繋げる
▲AMアトリエ造形物:ターボシャフトエンジンパーツ(デモ品)
群馬県知事 山本一太様からのおことばは以下の通りです。
「この度、日本ミシュランタイヤ株式会社が群馬県に本社を移転されたことを、心より歓迎いたします。
ミシュラングループは、中核事業であるタイヤ製品事業のみならず、金属積層造形や水素燃料電池等、先端的な技術を生み出し続けています。群馬県といたしましても、今般の移転を契機として、産学官が力を合わせ、革新的なビジネス創出に取り組むことで、群馬県の更なる発展に努めてまいります」
日本ミシュランタイヤ株式会社 代表取締役社長 須藤元は以下のように述べています。
「群馬県太田市への本社移転が完了し、改めて群馬県の一員となった喜びを感じています。同時に、『群馬から世界へ』新しい価値と未来を一緒に創っていく大きな責務に身が引き締まる思いです。ミシュランがビジネスの中核とするタイヤ、2年前から日本で走り始めた金属積層造形、さらに新しいビジネスを、群馬の皆様と力を合わせて本気で育ててまいります」
これを機に、社員一同新たな決意で皆様のご期待に沿えるよう倍旧の努力をする所存です。
今後とも一層のお引き立てを賜りますようお願い申し上げます。
注1:ABW(Activity Based Working)とは、仕事内容などに合わせて自由に働き場所を選ぶ考え方のこと
注2:グランゼコール(Grandes Écoles)とは、高度専門職業人を養成するためのフランス独自の高等教育機関
【すべてを持続可能に】
ミシュランは「すべてを持続可能に」という企業ビジョンのもと、人(People)、地球(Planet)、利益(Profit)三方良しの理想を叶え、2050年までに100%持続可能なタイヤを製造することを約束しています。大西洋で帆船による海上輸送の推進、東南アジアの天然ゴム栽培および森林保全の最適化、自動車産業の電動化への貢献など、グローバルに脱炭素への取り組みを進めています。ミシュランのサステナビリティ経営強化に向けたコミットメントは、以下をご参照ください。
2050年のビジョン https://news.michelin.co.jp/articles/michelin-tires-will-be-100-sustainable-in-2050
2030年に向けた戦略 https://news.michelin.co.jp/articles/make-everything-sustainable-michelin-announces-strategy-to-2030
SDGsへの貢献 https://www.michelin.co.jp/csr
【ミシュランについて】
ミシュランは、フランス クレルモン=フェランに本社を置くモビリティの世界的なリーダーです。13万2,200人以上の従業員を擁し、175カ国で持続可能なモビリティの実現のため、お客様にとって最適なタイヤ、サービス、ソリューションを提供しています。67製造拠点で、約1億6,700万本のタイヤを製造(2022年実績)するとともに、デジタルサービス、旅行ガイド、ホテル・レストランガイド、地図など、皆様のモビリティをユニークで充実した体験にするお手伝いや、多様な産業に提供するハイテク素材を開発しています。詳しくは www.michelin.com をご参照ください。