ロールス・ロイス・モーター・カーズ、2024年にビスポークの記録的な年を更新し、画期的な投資を発表
2025年1月8日、グッドウッド、ウエスト・サセックス
・ グッドウッドにあるロールス・ロイスの本拠地に3億ポンド以上を投資
・ビスポークおよびコーチビルド機能を拡大するため、本拠地の敷地を拡張
・年間1台あたりのビスポーク内容の金額が前年比で10%増加し、記録的な業績を達成
・招待制のプライベート・オフィスのグローバル・ネットワークに2つの新拠点が加わり、合計5拠点に拡大
・2024年の納車台数は5,712台:過去3番目の年間販売台数を記録
・北米および欧州市場が牽引し、バランスの取れたグローバル販売実績を達成
・2024年に過去最多となる4つの新モデルを導入:カリナン・シリーズ II(Cullinan Series II)、ゴースト・シリーズ II(Ghost Series II)、およびそれぞれのブラック・バッジ(Black Badge)モデル
「2024年、ロールス・ロイス・モーター・カーズは、その歴史上、最も複雑かつパーソナルで価値ある車をつくり上げることで、正真正銘のラグジュアリー・ブランドとしての地位を再確認しました。この勢いを受け、本拠地であるホーム・オブ・ロールス・ロイスの拡張に3億ポンド以上の投資を行う必要があると判断しました。これは2003年の開設以来、グッドウッドへの最大の財政的なコミットメントを示すものであり、ロールス・ロイス ブランドへの強い信頼の証であると同時に、英国における当社の未来を確固たるものにするものです。2024年、ビスポーク事業が記録的な成果を達成したことは、お客様が当ブランドにますます魅了され、これまで以上に野心的で価値ある車をつくり上げ、ロールス・ロイスの所有によって実現するパーソナライゼーションに富んだ卓越した体験を楽しまれていることを明確に示しています。この成果は、お客様やステークホルダーの皆様のために価値を創造するという当社のコミットメントを裏付けるものです」
ロールス・ロイス・モーター・カーズ最高経営責任者 クリス・ブラウンリッジ
ロールス・ロイス・モーター・カーズは、グッドウッドの製造施設を拡張するために3億ポンドを超える投資を行うことを発表しました。これは、最も複雑かつパーソナルで価値あるラグジュアリー製品を手作業で製作し、比類なき体験をお客様に提供することで価値を創造するという同社のコミットメントの次なるステップです。ビスポークで過去最高の成果を達成するとともに、同社史上3番目となる販売台数を記録した2024年のロールス・ロイスの業績は、このアプローチの成功を裏付けるものです。
この拡張により、ラグジュアリーを深く個人的なものと定義するお客様が求める、ますます複雑で高価値なビスポークおよびコーチビルドのプロジェクトのためのスペースが確保されます。また、完全電気自動車(BEV)への移行に向けて、製造施設の準備も整えられます。
この3億ポンドを超える投資は、2003年1月1日の工場開設以来、過去最大規模の資本注入となります。当時の従業員は約300名で、1日わずか1台の車を生産していました。グッドウッド製造工場の内部は過去20年間に大きな変化を遂げましたが、建物自体はほとんど変わっていません。一方、従業員数は8倍以上に増加し、現在では1日あたり最大28台の車を生産しています。
現在、グッドウッドにある本拠地には、高度な技術を要する製造や工芸の職人を含む2,500名以上の従業員が勤務しており、さらに同社の英国全体のサプライチェーンでは約7,500名が従事しています。2023年に実施されたロンドン・スクール・オブ・エコノミクス(LSE)の独自調査では、ロールス・ロイスが英国経済に年間約5億ポンドの貢献をしている英国の代表的企業「UK PLC(パブリック・リミテッド・カンパニー)」であることが示されました。
ロールス・ロイス本拠地の拡張計画は、2024年に認可されました。興味深いことに、この節目は、1904年5月4日に共同創業者であるチャールズ・ロールス卿とヘンリー・ロイス(後のサー・ヘンリー・ロイス)が初めて出会ってから120周年という記念すべき年に達成されました。現在、敷地の準備と造園工事が進行中です。
ビスポークの記録的な1年
2024年、専門のデザイナー、エンジニア、職人たちから成るロールス・ロイスのビスポーク・コレクティブは、これまでで最も創造性に富み、大胆かつ技術的に難易度の高いコミッションを手掛けました。これらのプロジェクトには、ロールス・ロイス・モーター・カーズでは前例のない革新的な素材、工芸技法、機能が取り入れられ、お客様の興味や個性を真に映し出す唯一無二で感情に訴えかけるマスターピースが生みだされました。
ロールス・ロイス・モーター・カーズのビスポーク・サービスは、2024年に記録的なレベルに達しました。1台あたりのビスポーク内容の金額は前年比で平均10%増加し、史上最高レベルに達しました。
この記録的な成果は、パーソナライズされた製品と体験を通じてお客様に価値を創造し、意義深いパーソナルな表現の機会を提供するというロールス・ロイスの長期的な戦略的焦点によるものです。これらのコミッションは、壮大な自然現象やブランドのヘリテージ、大切な人生の節目やクラシック映画など、多岐にわたるテーマからインスピレーションを得ています。職人たちは、18金の金彫刻、86万9,500ステッチを超える精巧な刺繍、500点以上のパーツで構成された繊細な寄木細工、魅惑的なマザー・オブ・パール(真珠母貝)のアートワーク、ホログラフィック・ペイント仕上げなど、現代工芸の卓越した技術を駆使し、精巧なディテールを生み出しました。
ファントム・エクステンデッド(Phantom Extended)は、年間を通して最も多くのビスポーク・コミッションが取り入れられた車で、依頼したお客様はこの寛大で細部まで拘ることのできるキャンバスを活用し、パーソナルな表現を追求しました。また、2024年に納車が本格化したスペクター(Spectre)は、1台あたりのビスポークの内容が2番目に高いレベルを記録し、そのビスポークの可能性がお客様に即座に認識されました。
地域別では、1台あたりのビスポークの平均価格が最も高かったのは中東で、北米と欧州がこれに僅差で続きました。
ロールス・ロイスのビスポークの頂点を極めるコーチビルドは、2024年にアルカディア・ドロップテイル(Arcadia Droptail)を発表しました。これは、4台のコーチビルド・ドロップテイルの傑作のうちの1台で、ロールス・ロイスが過去に製作したスウェプテイル(Sweptail)とボートテイル(Boat Tail)に続くものです。
比類なきクライアント・エクスペリエンス
ロールス・ロイスのビスポークへのコミットメントは、グッドウッドで高度にパーソナライズされた体験を世界中のお客様に直接提供するプライベート・オフィスにも反映されています。2024年には、既存のドバイと上海のオフィスにニューヨークとソウルが加わり、このVIPスペースのグローバル・ネットワークが拡大しました。グッドウッドにあるオリジナルのプライベート・オフィスにインスピレーションを得たこれらのクリエイティブなハブは招待制で、各拠点に専属のデザイナーおよびクライアント・エクスペリエンス・マネージャーが常駐し、お客様と緊密に連携しながら創造的なコラボレーションを促します。この特別な体験はお客様から高く評価されており、ロールス・ロイスのビスポークの可能性を最大限に活用できることから、プライベート・オフィスでのオーダーは通常よりも25%高いものとなっています。
ロールス・ロイスの世界各地のディーラー・パートナーもまた、お客様がリラックスしながらビスポークのインスピレーションを得ることができる、社交的で創造性にあふれた魅力的な環境を提供するブランドの最新ビジュアル・アイデンティティとショールーム・コンセプトへの投資を続けています。
ロールス・ロイスの招待制会員アプリ「Whispers(ウィスパーズ)」は、2024年に会員数が55%増加し、さらなる成長を遂げました。このエクスクルーシブなデジタル会員制クラブでは、お客様同士がネットワークを構築し、ロールス・ロイスやより広範なラグジュアリーの世界に関する特別なインサイトを得ることができます。Whispersはまた、ロールス・ロイス・モーター・カーズの上級幹部やグッドウッド時代のロールス・ロイスを所有するお客様との直接的なコミュニケーションを可能にし、ブランドとお客様の間に親密な絆を育む役割も担っています。
グローバルにバランスの取れた販売状況
ロールス・ロイスは2024年、過去最多となる4つの新モデル(カリナン・シリーズ II、ゴースト・シリーズ II、およびそれぞれのブラック・バッジ)を発表しました。これらの大成功を収めたモデルの投入と、全製品に対する継続的な需要により、2024 年の世界販売台数は5,712台と過去3番目に高い年間販売台数となり、新モデルへの移行に伴うブランドの予測と期待に沿った結果となりました。
2024年はスペクターの販売初年度でもあり、その予想を上回る人気が証明されました。スペクターは昨年、欧州で最も需要の高いロールス・ロイスのモデルとなり、グローバルでは2番目に高い需要を記録しました。スペクターは、世界中のお客様からロールス・ロイスが誇る特有の静粛性、「ワフタビリティ(Waftability)」、独特の乗り心地「マジック・カーペット・ライド」を最大限に高めていると評価を受けています。
すべての地域を総合すると、2024年に最も依頼の多かったモデルは、カリナン、スペクター、ゴーストの順となりました。ロールス・ロイスのフラッグシップ・モデルであるファントム(Phantom)は、最高峰かつ最も希少なロールス・ロイス車としてのその地位を維持しています。またファントムは2025年に100周年を迎えます。
2024年、北米はロールス・ロイス・モーター・カーズの最大の市場となりました。また、中東・アフリカ、欧州、アジア太平洋などの複数の地域では、過去最高の販売実績を達成しました。中国では、ロールス・ロイス・モーター・カーズとその特有で高度にパーソナライズされた体験に魅了される若年層のお客様の継続的な増加を反映し、ディーラー・パートナーからのビスポークへの需要が続いています。これは、2023年に開設された上海のプライベート・オフィスに顕著に表れており、この地域に対するロールス・ロイスの継続的なコミットメントを示します。
ロールス・ロイスは昨年、マレーシア、タイ、オランダなどの規模は小さいものの急成長している市場からも恩恵を受けました。また、UAE(アラブ首長国連邦)、ドイツ、日本といった、ロールス・ロイス・モーター・カーズが確固たる市場を築いてきた地域でも記録的な販売を達成しました。これらの地域ではビスポークの需要が大幅に増加し、最も野心的なビスポーク・コミッションのいくつかが生まれました。
ロールス・ロイス・モーター・カーズは、次なる電気自動車を発表する2025年に向けて確信を持って前進しています。
ロールス・ロイス・モーター・カーズ
ロールス・ロイス・モーター・カーズは、真のラグジュアリー自動車のメーカーであり、 世界で最も高い評価と敬愛を受ける、手作業による魅力的なビスポーク製品を世界中のお客様のために製造しています。
英国ウエスト・サセックス州グッドウッドにあるホーム・オブ・ロールス・ロイスには、2,500名以上の従業員が勤務しています。ホーム・オブ・ロールス・ロイスには、グローバル本社のほか、センター・オブ・ラグジュアリー・マニュファクチャリング・エクセレンスが設置され、世界で唯一、ロールス・ロイスの自動車のデザイン、開発、手作業による緻密な製作が行われています。London School of Economics & Political Scienceの独自調査によると、2003年にグッドウッドでの生産を開始して以来、ロールス・ロイスは英国経済に400億ポンド以上を貢献し、毎年5億ポンド以上の経済価値を生み出していることが確認されています。
ロールス・ロイス・モーター・カーズはBMWグループの完全子会社であり、航空機用エンジンや推進システムを製造するROLLS-ROYCE PLC(ロールス・ロイス・ピーエルシー)とは完全に別会社で、関連はありません。